落語「饅頭恐い」江戸版解説
町で若者の寄り合いがあり、各自次から次へ恐いものを言い合う所から物語が始まる。
みんな恐い物を話す中で、源さんは馬鹿にして皆を臆病者呼ばわりします。
みんなに「恐いものは無いのか」と問い詰められるが、源さんは「恐い! 恐いもんなんか何もないよ。」と言い張る。
しかし、暫しの沈黙の後、源さんは「饅頭が恐い、思い出しただけで気分が悪くなってきた」と呟きながら隣の部屋へ行き横になります。
皆の衆は、日頃の仕返しとばかりに色々な種類の饅頭を買いに行き、源さんの枕元に山盛りにするのでした。
皆の見守る中、源さんを起し、頭の先に有る饅頭を見た源さんは、ガタガタと震え「饅頭恐い」と言いながら饅頭を食べ始めたのであった。
皆の衆が呆れながら「お前の本当に恐いものはいったい何なんだ!」と尋ねると源さんは・・・
「今は苦〜いお茶が恐い」 |